
会員サイトやマイページは個人情報を取り扱います。そのため、個人情報が漏洩・き損・消失しないように、セキュリティ対策がしっかりしているかどうかを確認することが重要です。
セキュリティ対策の中でも重要なのが、ログインセキュリティです。この記事では、会員サイトやマイページでのログインセキュリティについて、以下の内容を解説しています。
・利用者としての注意点
・管理者・運営者としての注意点
・2要素認証とパスキー
利用者としての注意点
✅強力なパスワードを使用する
以下は必ず行ってください。
- 英数字・記号を組み合わせた長めのパスワードを使う
- 同じパスワードを複数のサイトで使い回さない
パスワードマネージャーの利用もおすすめです。
✅2段階認証(2FA)を有効にする
可能であれば、SMSや認証アプリ(Google Authenticatorなど)を使った追加の認証を利用しましょう。
✅不審なメールやリンクに注意
フィッシング詐欺に注意しましょう。ログイン情報を入力する前に、正しいURLかどうかを確認しましょう。
✅公共のWi-Fiでは注意
公共のWi-FiではVPNを使うか、ログインを避けるのが安全です。
✅ログアウトを忘れずに
ログインした状態のまま放置していると、アカウントを乗っ取られる危険性が増します。特に共有端末や公共のPCでは、必ずログアウトするようにしましょう。
管理者・運営者としての注意点
✅セキュリティ対策が施されているか確認
利用するサービスが以下を行っているか、確認しましょう。
- パスワードのハッシュ化(bcryptなど)
- HTTPS通信の強制
- SQLインジェクションやXSS対策の実装
✅ログイン履歴や異常検知の仕組み
不審なログイン(例:海外IP、短時間での多回ログイン)を検知・通知できるようにしましょう。
✅アカウントロックやCAPTCHAの導入
ログイン試行回数の制限や、ボット対策を導入しましょう。
✅プライバシーポリシーと利用規約の整備
ユーザーに対して、登録したデータ(個人情報についてはマスト)がどのように扱われるかを明示しましょう。
✅定期的なセキュリティ監査・アップデート
利用するサービスがライブラリやフレームワークの脆弱性に対応するための定期的な更新を行っているか、確認しましょう。
2要素認証とパスキー
2要素認証(2 Factor Authentication)とは?
✅ 概要
ログイン時に「パスワード+もう1つの要素」を使って本人確認を行う方法です。もう1つの要素としては、スマホ(SMSや認証アプリ)や指定したメールアドレスに届いたコードを入力する形式が一般的です。
🔒 セキュリティの特徴
パスワードが漏れてしまった場合でも、2つ目の要素が知られていない限りログインできません。ただし、フィッシング攻撃でコードを盗まれるリスクがあるので、上述の利用者としての注意点は確実に実行しましょう。
🛠️ 一般的な2要素認証の設定手順
- アカウントにログイン
まず、2FAを設定したいサービス(例:Google、Facebook、Amazonなど)にログインします。 - セキュリティ設定にアクセス
「アカウント設定」や「セキュリティ」タブを開きます。 「2段階認証」または「2要素認証(2FA)」の項目を探します。 - 2段階認証を有効にする
「有効にする」や「開始する」などのボタンをクリックします。 - 認証方法を選択
一般的な選択肢としては、Google Authenticator、Microsoft Authenticatorなどの認証アプリ、登録した携帯番号にコードが送られるSMSコード、登録メールにコードが送られるメール認証などがあります。 - QRコードをスキャン
認証アプリを開き、QRコードをスキャン アプリに表示された6桁のコードを入力して確認します。
パスキー(Passkey)とは?
✅ 概要
パスワードを使わずにログインできる新しい認証方式で、FIDO2/WebAuthnという標準に基づいています。暗号技術(デバイスに保存された秘密鍵とサーバーにある公開鍵)を使って、PINコード、顔認証(Face ID)、指紋認証(Touch ID)などで本人確認をします。
🔒 セキュリティの特徴
IDとパスワードによる認証の場合、ログインするため必要な情報(ID・パスワード)がサーバーに保存されるので、それらが分かれば誰でもログインできてしまいます。しかし、パスキーの場合、ログインするための鍵がサーバー側の公開鍵とユーザー(デバイス)側の秘密鍵に分かれて保存されるので、たとえ公開鍵が分かってもログインすることはできません。また、ユーザーがサイトに鍵情報を入力することがないので、フィッシング耐性が非常に高いのも特徴です。
ただし、デバイスを紛失したり盗まれたりした場合には悪用されるリスクが高くなります。
2要素認証とパスキーの比較
主な違いを表にまとめてみました。
項目 | 2段階認証 | パスキー |
---|---|---|
パスワード使用 | 必要 | 不要 |
認証方法 | パスワード + コード | 生体認証やPINコード入力 |
フィッシング耐性 | 中程度 | 非常に高い |
利便性 | やや手間がかかる | 非常にスムーズ |
対応しているサービス | 多くのサービスで対応済み | 一部の最新サービスで対応中 |
結論:どちらを使うべき?
2段階認証は、すでに多くのサービスで利用可能です。IDとパスワードのみで認証を行っているサイトでの情報漏洩事件・事故は数多く発生しているため、個人情報を取り扱う会員サイト・マイページでは、2段階認証は最低限のセキュリティ対策と言えます。
一方、現時点(2025年6月)では、パスキーに対応しているサービスは多くありません。しかし、パスキーは現時点で最も安全で便利な方法です。可能であればこちらを使うことをおすすめします。
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