
エクセルやアクセスでの会員管理が難しくなってきて、会員管理システムを導入しようと考えている企業や団体の方は多いと思います。
しかし、一口に会員管理システムと言っても様々です。最近はクラウドサービスがほとんどですが、利用料金や機能など、それぞれに個性があります。
会員管理システムを選ぶうえで大切なことは、用途や目的にあったシステムを選ぶことです。この記事では、そのためにチェックすべきポイントをご紹介します。
無料の会員管理システムと有料の会員管理システムの違い
会員管理ができるシステムには、大きく分けて無料のシステムと有料のシステムがあります。
無料のシステムと有料のシステムには、次のような違いがあります。
比較項目 | 無料システム | 有料システム |
---|---|---|
費用 | 無料(広告付きや機能制限あり) | 月額・年額費用が発生 |
機能の充実度 | 基本機能のみ(会員データ管理・検索など) | 高度な機能(分析・自動化・決済連携など) |
カスタマイズ性 | 制限あり | 柔軟にカスタマイズ可能 |
サポート体制 | なし or 限定的 | 充実したサポート |
セキュリティ | 限定的(データ保存やアクセス制限に制約) | 高度なセキュリティ対策(Pマーク取得、暗号化など) |
また、それぞれ次のようなメリット・デメリットがあります。
【無料の会員管理システムのメリット・デメリット】
メリット
✅ 初期費用ゼロ
✅ 小規模な団体やテスト導入に適している
✅ 簡単に導入可能
デメリット
❌ 機能が制限されている(会員数上限・データエクスポート不可など)
❌ 広告が表示されることがある
❌ サポートがほぼ受けられない
❌ セキュリティリスクが高い(無料サービスではデータ保護の保証が弱い)
【有料の会員管理システムのメリット・デメリット】
メリット
✅ 高機能(決済機能、イベント管理、メール配信など)
✅ サポートが手厚い(トラブル時の対応が早い)
✅ データの所有権を確保できる
✅ セキュリティ対策がしっかりしている(Pマーク・ISO27001などの認証)
デメリット
❌ コストがかかる(月額や年額料金が必要)
❌ カスタマイズのための追加費用が発生する場合がある
❌ 導入時の学習コストがかかる(設定や操作の習得が必要)
【結論】
無料システムは手軽に始められますが、機能・サポート・セキュリティ面での制約があるため、長期的に運用するなら有料システムの方が安心です。特に会員データの管理や決済機能を含む運用を考えている場合は、有料システムの方が確実です。
小規模な団体や個人プロジェクト、試験運用や短期的な利用、機能が最低限で十分な場合は、無料のシステムの方が向いていると言えます。一方、会員数が多い(数百~数千人以上)、イベント・決済管理など多機能を求める、データのセキュリティを重視する、長期的に安定した運用をしたい場合には、有料のシステムが向いていると言えます。
有料のシステムを賢く利用するためのポイント
次に、有料システムを利用する場合のポイントについて見ていきましょう。
1.必要な機能を明確にする
✅ 最小限の機能から始める
いきなりフル機能を契約せず、本当に必要な機能だけを導入しましょう。 例えば、初期段階では「会員情報管理・メール配信」だけで十分かもしれません。 段階的に拡張できるシステムを選ぶのが理想です。
✅ 長期的な視点で機能を検討
将来的にイベント管理や決済機能が必要になるなら、オプション追加が容易なシステムを選ぶ。 API連携の可否も重要(他のシステムとの統合が可能か確認)。
2.コスト最適化の工夫
✅ 無駄なオプションを契約しない
使う「かもしれない」で契約しない。 試用期間を活用し、不要な機能を見極める。利用期間の規定を確認しておく。
✅ 年契約 vs 月契約を比較
年契約すると割引がある場合が多いが、短期間で解約の可能性があるなら月額契約の方が柔軟。 最低利用期間の確認(途中解約時に違約金が発生するケースも)。
✅ 初期費用 vs 運用コストを比較
初期費用が高くてもランニングコストが安い方が、長期的には得な場合がある。 クラウド型(SaaS)なら初期費用が抑えられるが、長期運用では買い切り型の方が安くなるケースも。
3.運用負担を減らす工夫
✅ 操作性を重視
システムは「使いやすさ」が重要。管理者が簡単に操作できるかを確認。 トライアル版で操作性を試すのがベスト。
✅ サポートの品質をチェック
トラブル発生時の対応速度を事前にチェック。 FAQやチャットサポートが充実しているかもポイント。
✅ バックアップとデータ移行
データのバックアップ機能があるか確認(特に解約時にデータを持ち出せるか)。 他システムへの移行を考え、エクスポート機能(CSV, APIなど)が充実しているシステムを選ぶ。
4.セキュリティと契約面をチェック
✅ 情報漏えい対策
アクセス権限の管理が細かく設定できるか(管理者・一般ユーザーの権限を分けられるか)。 Pマーク・ISO27001などの認証があるかを確認。
✅ 契約条項を確認
データの所有権はどこにあるか(ベンダーが持つのか、自社で管理できるのか)。 解約時の条件(データの返却方法、移行サポートの有無)。
5.長期的な運用を見据えた戦略
✅ 1年ごとに見直しをする
「今のシステムが最適か?」を定期的に評価し、改善の機会を作る。 利用状況を分析し、不要な機能や無駄なコストがないかチェック。
✅ 他のシステムとの統合を考える
CRMや決済システムとの連携が容易かを確認。 APIや外部ツール連携がしやすいシステムを選ぶと、長期的に運用が楽。
まとめ
最初から有料の会員管理システムを導入するなら、必要な機能だけを選び、無駄なコストを抑えるのがカギです。
- 小さく始めて拡張できるシステムを選ぶ
- 契約条件(解約や移行)をよく確認する
- 定期的に見直しをして最適化する
この3点を意識すれば、コストを最小限に抑えつつ、長期的に安定した運用が可能になります。
会員管理システムSmartCore(スマートコア)について
会員管理システムのスマートコアは、会員管理や会員制サイトの構築に特化したクラウド型システムです。
データ項目のカスタマイズや新規会員登録フォームの作成、会員データのアップロード/ダウンロード、高度な検索機能、会員マイページの提供など、多彩な機能を備えており、協会、学術団体、同窓会など、様々な種類の団体で利用されています。
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